小型船舶免許の取得方法や費用について紹介していきます。
小型船舶免許とは文字通り小型の船を運航できる免許です。
この免許さえあれば船の船長になれるわけです。
自分の操縦で海を自由に走行できるのは、想像するだけでワクワクしますね。
しかしこの小型船舶免許、国家資格です。
小型船舶免許の種類や取得方法、その費用などについて見ていきたいと思います。
小型船舶免許 1級と2級の違い
小型船舶免許には1級と2級が存在します。
1級と2級の違いはずばり航海区域の違いです。
しかし逆に言うとそこだけしか違いはありません。
元々「小型」船舶として区別されていますからね。
小型船舶とは24メートル未満のプレジャーボートあるいは総トン数20トン未満の船舶のことを言います。
1級小型船舶免許では小型船舶で操縦できる範囲は無制限です。
一方で2級小型船舶免許では海岸から5海里(約9 キロメートル)までの海域でのみ操縦が出来るとされ、その公開区域が制限されています。
海岸から5海里と言われても想像しづらいですが、大体船から岸がぎりぎり見える範囲が5海里だそうです。
2級免許であってもそれなりに遠くに行けることがわかります。
小型船舶免許の取得方法と取得費用
小型船舶免許の取得方法は大きく分けて3種類あります。
・国家試験を独学で受験
・ボートスクールで習った上で、国家試験を受験
・登録小型船舶教習所(JEIS 一般財団法人日本船舶職員養成協会)において一定期間講習後、修了試験合格で国家試験免除
の3種類の受験方法が考えられます。
なお試験内容は学科試験と実技試験があり、両方に合格して初めて小型船舶免許が付与されます。
車の免許を思い浮かべて頂ければわかりやすいと思います。
車ならいざ知らず船舶の実技をぶっつけ本番で合格しようとするのは無謀です。
独学での国家試験受験は基本的には経験者だけの選択肢だと思われます。
ですので未経験で船舶免許を取得したいと思われた場合には
- ボートスクールで習った上で、国家試験を受験
- 登録小型船舶教習所(JEIS 一般財団法人日本船舶職員養成協会)において一定期間講習後、修了試験合格で国家試験免除
の2択となります。
先に3種類の受験方法の取得費用について見ていきましょう。
・独学 1級 27,700円 2級 24,800円
・ボートスクール 約6万円~10万円
・登録小型船舶教習所(JEIS) 約11万円~16万円
なお登録小型船舶教習所(JEIS)の料金はJAF会員であれば1割引きなど割引制度もあるようです。
値段は高いが国家試験免除の登録小型船舶教習所(JEIS)受験か、値段は安いが国家試験受験のあるボートスクールかは各々の判断になります。
ただ注意が必要なのはJEIS受験では確かに国家試験免除になりますが、同程度の終了試験(学科・実技)が存在します。
試験を受けなくても小型船舶免許を取得できるわけではないので、そこだけ注意が必要です。
小型船舶免許 1級と2級どちらを取ればいいか
まずは費用について見ていきましたが、そこまで変わりません。
試験については2級と1級は学科が50問から64問に問題数が増え、海図などが設問として追加されます。
海図は難しいようですが、しっかり勉強すれば試験は合格できます。
むしろこんな機会でもないと海図について学ぶこともないので、船舶免許を取りながら学べるのはいいかもしれませんね。
ですので、航海区域の違いをどう捉えるかで1級と2級どちらを取るか決まります。
なお2級から1級へのステップアップというのはあまり試験に差がないことから一般的ではないようです。
そんなに岸から離れる用途では船舶を使用しない、少しでも費用を抑えて確実に小型船舶免許を取得したいなら2級。
どんな用途で使うかわからないので制限はない方がいい、2級より1級のほうが響きがいいというのなら1級という決め方でいいと思います。
ちなみに2級の5海里制限ですが、5海里というのは主に外洋を指しています。
湾内は平水域と言い2級の範囲内で自由に航行できますので、例えば東京湾はかなり広いのですが湾口まで5海里を意識せず自由に航行できます。
また極端なことを言えば5海里の範囲内で日本一周も可能という記述も目にしました。
5海里と言うのは釣りなどの用途では全く不自由しません。
小型船舶免許の1級を取得しても5海里より先には出ない人もいますので、制限はあまり気にしなくてもいいのではないかと思います。