サッカーを見ているとたまにファーやニアという用語を耳にすることがあります。
これはエリアに関する用語です。
エリアに関する用語を理解すればテレビ中継の理解度が一気に深まります。
今回はサッカーのエリアの名称であるファーサイドとニアサイドおよびプレーエリアに関するアタッキングサードなどを説明していきたいと思います。
ニアサイドとファーサイドとは
静かな会場で試合をしているとたまに選手が「ニア!ファー!」と叫んでいるのが聞こえます。
これはそのままニアサイドとファーサイドのことです。
コーナーキックを蹴る時やドリブル突破した選手がクロスボールを上げる時に使われることが多い用語です。
ファーサイドとは遠いサイドを指し、蹴った選手に近いサイドをニアサイドと言います。
簡単に図を用意したのでご覧ください。
右側の赤丸を選手だとします。
選手により近いオレンジのエリアがニアサイド、遠いブルーのエリアがファーサイドです。
仮にボールを蹴る選手が左側になれば近いブルーがニアサイド、遠いオレンジがファーサイドとなります。
ニアとファーが少し難しいのは単純に右側がニアサイドとはならず蹴り込む選手を視点にして変わる点です。
基準はボールを蹴る選手から近いか遠いかなので蹴る位置が逆になればニアとファーも逆になります。
コーナーキックの際ニアサイドに蹴るのであれば速く低空のボールを蹴り込みます。
代表的なのが変化をつけてマークを外すショートコーナーですね。
一方ファーサイドにボールを送る場合には高い弾道で頭で決めるピンポイントのキックが求められます。
ガチガチに守りを固めているので足元に出すとカットされる可能性が高いですが、空中ならばカットされる可能性は低くなりますからね。
代表戦だとニアサイドのコーナーキックは飛び込んできた岡崎選手が、ファーサイドのキックを頭で合わせて吉田選手が決めているイメージがあります。
コーナーキックだけでなくクロスボールにもニア、ファーの概念はありますが、基本的には近い位置に出すニアサイドのボールの方が警戒されます。
また角度のあるシーンからのゴールでもニアとファーは登場します。
正面から見てゴールを半分で割って選手が近い方がニア、遠い方がファーとなります。
ゴールキーパーはより近い位置のシュートコースを狭めて打たせないようにするのが原則です。
アタッキングサードとは
プレーエリアに関する用語にアタッキングサードがあります。
サードオブピッチというコートを3分割して考える言葉がありますが、3つのゾーンに分けた中で最も相手ゴールに近いゾーンがアタッキングサードです。
こちらも簡単な図を用意しました。
矢印の通り左から右へと攻めます。
つまり自分のゴールは左、ボールを蹴り込む相手のゴールは右です。
ピッチを3分割して自陣ゴール側のゾーン、青いゾーンがディフェンディングサードです。
真ん中の緑色のゾーンがミドルサード、相手ゴール側の赤いゾーンがアタッキングサードです。
3つに分けて守りのゾーンと攻めのゾーンに分類しただけなのでそんなに難しくはないはずです。
ゾーンを決めて何の意味があるのかと言うとそれぞれのエリアでは求められるプレーが変わるのです。
例えばアタッキングサードでは最も攻撃的なプレーが求められます。
ミスが即ピンチにつながるゾーンではないので確実なプレーよりも危険を冒してもゴールにつながるようなプレーが評価されます。
逆にディフェンディングサードでは少しのミスが即失点に繋がりかねません。
ここでは確実に安全なプレーが求められます。
この3つのゾーンには各ポジションの選手が一番いる時間が多くなります。
FWならアタッキングサードにいる時間が長くなるでしょう。
しかしDFの選手がアタッキングサードに行くこともありますし、FWがディフェンディングサードでプレーすることもあります。
3つのゾーンに分ける意味がないと言われることもあるようですが、ゾーンを意識してそのゾーンに適したプレーを行うのは大切なことだと思います。