テニスの錦織圭選手が世界ランキング5位となったことが話題になっています。
世界的にもメジャーなスポーツであり、競技人口が1億人を超えるテニスというスポーツで日本人が5位に入るというのは本当にすごいことです。
さて今回世界ランク5位になったことでATPワールドツアー・ファイナルへの出場権を獲得しました。
ATPワールドツアー・ファイナルとは一体どんな大会なのか調べてみました。
ATPワールドツアー・ファイナルとは
ATPとは男子テニス協会を示します。
ウィンブルドンなどの4大大会を始めとする大会はATPワールドツアーとしてグレードに別れて世界各地で開催されています。
そのツアー最後の大会として行われるのがATPワールドツアー・ファイナルです。
世界ランキングの上位8位までの選手のみが出場することを許された選手にとって極めて名誉ある大会なのです。
そもそも世界ランキングとは大会ごとに規格化されたポイントを集めていき、そのポイントの獲得数でランキング付されています。
獲得できるポイントは規格化され規模が大きいほどポイントも大きく、例えばウィンブルドンなど4大大会を優勝すれば2000ポイント、日本で開催される楽天オープンで優勝すれば500ポイントと言った具合にポイントが加算されていきます。
4大大会やATP1000の大会についてはこちらで詳しくまとめています。
つまりATPワールドツアー・ファイナルに出場するには1つの大会で大活躍するくらいではダメだということです。
1年間世界中で開かれる大会で活躍し続け、ポイントを稼ぎ続けたトップ8人だけが出場できる大変狭き門なのです。
そのためファイナルに出場する選手のことを選ばれし8人などと呼んだりします。
大会について
ATPワールドツアー・ファイナルの大会方式を説明します。
選ばれた8人が4人ずつ2つのグループに分かれて総当たり戦で予選を行います。
予選は3セットマッチなので2セット取れば勝ちですね。
グループ内の上位2名が準決勝に進出し、さらに勝ち上がった2人が決勝戦を行います。
決勝のみ5セットマッチで行われることもありますが、ここ2年ほどは決勝戦も3セットマッチでした。
この大会が行われる会場はイギリス・ロンドンにある「O2アリーナ」というところで行われます。
2009年まで「テニス・マスターズ・カップ」として行われていた大会を「ATPワールドツアー・ファイナル」に名称変更した際に会場も変わりました。
こちらが最大2万人を収容できるO2アリーナでの大会の様子です。
O2アリーナは多目的アリーナとして設計されているため、この会場で他のスポーツやコンサートも行われています。
ウィンブルドンの決勝で使用されるセンターコートの収容人数が1万5千人、日本の有明コロシアムが1万人収容なのでO2アリーナの収容人数がかなりのものだということがお分かり頂けると思います。
またこのATPワールドツアー・ファイナルでは非常に多くのポイントを獲得することが出来ます。
予選で1勝すると200ポイント、決勝戦進出で400ポイント、優勝すると500ポイントが与えられ最大1500ポイントを獲得することが出来ます。
そして賞金も破格で出場するだけ12万ドルつまり日本円でだいたい1700万円、1回勝つたびに同額の賞金を得ることが出来ます。
さらに優勝すれば190万ドル、約2億円の賞金獲得ですのでポイントも賞金もほぼ4大大会クラスです。
今年活躍した選手たちがグループでは総当たりで戦うためどれも目が離せない好カードの試合が並びます。
シーズン中は実現しなかったトップ選手同士の対戦も見ることが出来るので、視聴者にも非常に嬉しい大会です。