夏と言えばお盆です。
ご先祖様の霊をお迎えして祀る大切な行事ですね。
地元に帰省して家族や親戚一同で過ごす意味でもお正月と並んで大切なイベントだと思います。
核家族化が問題になっている今、親族で集まってワイワイと話す機会と言うのは貴重なものです。
お盆の時に用意する物としては故人があの世とこの世を行き来するためにきゅうりやナスで作る動物「精霊馬」が思い浮かびますが、お花も欠かすことが出来ないものでしょう。
お盆にお供えする花の種類とマナーについてご紹介したいと思います。
お盆にお供えする花の種類
お盆の際にお供えする花についてですが、基本的にはどんな花でも大丈夫です。
例えば結婚式の際に送る花にはルールがありますが、お盆の時にはルールはありません。
ただお盆はご先祖様の霊を祀るイベントです。
派手な花よりは質素な花のほうが好まれるでしょう。
お盆にお供えする花の定番は菊です。
菊には様々な色のものがありますが、特にお通夜・葬式の祭壇には欠かせない白菊はお供えでも定番の花でしょう。
邪気を払う神聖な花であることはもちろん切り花にしても長持ちするためより長くお墓や仏壇を彩り、花びらもあまり散らないので周りを汚さないという現実的な意味もあります。
若干高価にはなりますが、白いユリも定番でしょう。
高貴な花であり、香り高く先祖を敬うという意味を持つユリの花はお盆のお供えにもピッタリです。
何種類かの花束の中にユリが入るだけでぐっと高級感が出ます。
あとカスミソウは小さな花が優しい雰囲気でいいと思います。
お盆のお供えのためにそれぞれがお花を持ち寄った場合でもカスミソウは違和感なく溶け込んで全体のバランスを取ってくれます。
ちなみにですが、蓮の花もお盆のお供えにふさわしい花です。
仏教に深く関わる花であり、お盆の時期に咲く花で灯篭流しの際にご先祖様は蓮の花に乗って帰るとも言われる花です。
お盆のお供えにこれほどふさわしい花もないのですが、蓮の花は水生植物なので切り花には向きません。
切り花にした蓮の花は適切に対処しないとすぐにダメになってしまうので、そういう意味でお供えにはふさわしくないです。
お供えする花のマナー
基本的には何をお供えするのも自由ですが、いくつかマナーがあります。
棘がある花、臭いが強い花、黒い花、散りやすい花はお盆のお供えにはふさわしくないとされています。
棘のある花は仏前に供えるのは良くないとされていますが、棘を取れば問題ないとなっています。
あくまでマナーであり絶対に守らなければいけないルールではないので、例えば故人がバラが好きだった場合には棘があるから供えないではかわいそうです。
地域やそれぞれの家ごとに風習も違うので「こういう花を買おうと思っているんですけど?」と一言確認するのが無難かもしれませんね。
また花の本数は奇数がいいとされており、2束で1対です。
お墓を思い浮かべて貰うと理解しやすいのですが、花を入れる場所は左右に2つありますね。
一束を購入してそれを2つに分けて供える人もいるようですが、基本的には2束で1対を用意するのがマナーとされています。
以上お盆のお供えの花についてご紹介しました。
花の種類やマナーは気を付けなければいけない所ではありますが、何より大切なのはご先祖様を敬う気持ちだと思います。