マイナス金利の導入と合わせて貯蓄税が大きな話題を集めました。
金融機関に対する政策であるマイナス金利と個人に対する貯蓄税は根本的に別の物ですが、原油安や世界情勢の悪化の影響で思ったように景気の回復に向かいません。
新たな景気回復への起爆剤として貯蓄税を本格的に検討する可能性は十分に考えられると思います。
本当はなぜ消費せずに貯金しなくてはならないのかを考えなくてはならないのですが、数字だけで見ればこの莫大な貯金が消費に回ればお金が回り景気も回復すると考えても不思議ではありません。
実施すればタンス預金が増えるのではないかと意見が多数見られ私もそう思っていましたが、もしかしたらタンス預金さえ許されないかもしれません。
マイナンバーの導入によって実現可能となった新円切り替えについて私なりの考察を書いていきます。
マイナンバーカードへのポイントカード一本化
現在マイナンバーカードへのポイントカードの一本化が検討されていると総務省より発表されました。
統一のポイントに統合するというのは競争が無くなってしまうので反対ですが、各ポイントカードと紐付けする形ならば便利だと思います。
それぞれのお店のポイントカードだけで10枚を超えてしまいお財布が分厚くなっていますからね。
最終的には銀行のカード、健康保険証、運転免許書証などもまとめて一本化する計画だそうです。
近い未来にはマイナンバーカード一枚を持ち歩けば他にカード類は必要なくなるかもしれません。
また日本には優れた電子マネーが多数存在しています。
Suicaを始めとする交通系の前払い式電子マネーは広く普及し、最近では飲食店やコンビニで使える電子マネーも増えています。
クレジットカードに付属するiDやクイックペイなどの後払い式の電子マネーも使える場所が増えてきました。
今でも意識すれば現金を全く使わずに生活を送ることが可能でしょう。
マイナンバーカードは最終的には生体認証システムを導入することを目指しているので、カードどころか財布さえ持ち歩く必要のない未来の生活を送れる可能性さえあります。
指紋をかざすと買い物が出来る、個人情報も表示出来るというのはまるで映画の世界です。
貯蓄税と新円切り替えについて
貯蓄税については前にもご紹介しました。
私たちが銀行に預けている一定以上の元本に対して税金を掛けることで消費を促す効果を期待するのが貯蓄税です。
マイナンバーの導入はこの貯蓄税のための前段階ではないかと噂されてきました。
というのも正確な資産を把握することでより公平な税負担を課すことが出来るとして2018年度から銀行の預金口座とマイナンバーの紐付けが始まるからです。
貯蓄税を掛けるために必要な正確に預金を把握出来るわけです。
そこで国が掌握できないように貯金を下ろしてタンス貯金が増えるのではないかという話になったわけです。
預金を下して現金で持ってしまえば税金は掛けられなくなりますが、貯蓄税の真の目的は消費してもらうことです。
そこでタンス預金さえ封じる手が新円切り替えという手段です。
戦後のハイパーインフレーションに対抗するために旧紙幣から新円への切り替えが日本でも行われました。
新円切り替えによって旧紙幣の現金はほぼ無価値になりました。
何が言いたいのかというと現在の紙幣から電子マネーへの新円切り替えの可能性があるのではないかということです。
今でさえ電子マネーで生活できるのです。
映画の世界のようにマイナンバーと生体認証システムがあれば現金など必要ありません。
貯蓄税の開始と合わせて電子マネーへの新円切り替えを行えばタンス預金は何の意味ないどころか貴重な財産が無価値になる危険さえあります。
あくまで可能性の話ではありますが、万が一貯蓄税が開始される時には大人しく税金を納めるしかないかもしれません。
こんなひどい事態になってしまった時にはせめて魅力的な商品やサービスが存在し、気持ちよく消費できることを祈るばかりです。