ケトン体という物質をご存知でしょうか?
最近ケトン体ダイエットなどとこの物質の名前を目にする機会が増えました。
ケトン体とは一体何か、ケトン体ダイエットとその危険性、ケトン体の検査測定について調べてみました。
ケトン体とは
ケトン体とはアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンの総称です。
脂肪酸やアミノ酸の不完全代謝産物です。
これでは何だかわかりませんね。
ケトン体をわかりやすく説明すると脂肪を分解した脂肪酸から更に生み出されたエネルギー源です。
人の活動に欠かせない主なエネルギー源はブドウ糖またはグルコースと呼ばれる糖類です。
ブドウ糖は炭水化物を分解して生み出しますが、例えばダイエットで炭水化物を制限すると人の活動に必要なブドウ糖を確保出来なくなります。
そんなときに代わりとなるエネルギー源としてケトン体が生成され人体の活動を維持します。
そしてケトン体とは脂肪を分解し合成されます。
これがケトン体ダイエットというわけです。
ケトン体ダイエットとは
ケトン体ダイエット(別名:アトキンス式ダイエット)と呼ばれるダイエット方法についてです。
糖分や炭水化物の摂取量を極端に減らすことで脂肪分を分解してケトン体を発生させるダイエットです。
炭水化物抜きダイエットと似ていますが、ケトン体ダイエットではケトン体を管理します。
より科学的なダイエットがケトン体ダイエットです。
いくつか方法はあるようですが、基本は約2週間炭水化物を含む糖質制限を行います。
大体1日の摂取カロリーの5、6%まで制限するようです。
この制限を2週間ほど続けることで血中に正常値を超える量のケトン体が存在するケトーシスと呼ばれる状態になります。
この状態に移行すれば脂肪を燃やしながら人の活動に必要なエネルギーを賄えるのです。
普通に生活しながらガンガン脂肪が燃えているということです。
その後徐々に炭水化物を含む糖質制限を緩めていきます。
ケトン体ダイエットの危険性
まずケトーシスと呼ばれるケトン体が代替エネルギーとして活動するまでエネルギー不足の状態で生活しなければなりません。
集中力が低下し体がだるい、思ったように動かないといった症状が現れます。
また逆にケトン体が増えすぎるのも危険です。
ケトン体を生成する際に酢酸と呼ばれる物質も一緒に生まれます。
ケトン体が増えすぎると血液が大きく酸性に傾きますがこの状態をケトアシドーシスと呼びます。
この状態では細胞を傷つけたり、脱水、意識障害を引き起こす可能性がある非常に危険な状態です。
適切なケトン体の管理が不可欠なダイエット法だということですね。
あと少し触れましたがこのダイエットを行うと甘酸っぱい体臭がすることがありますので気を使わないといけません。
ケトン体の検査測定
ケトン体を管理するために自宅でケトン体の量を測定出来れば便利ですね。
ケトン体を測定出来る試験紙が薬局などで購入できるようです。
使い方も尿試験紙なので簡単です。
ただ普段あまり買われることがないため薬局の店頭に置いてある可能性は低いでしょう。
ケトン体の検査紙を入手するためには薬局あるいは病院で直接注文し、場合によっては取り寄せる必要があるでしょう。
その際には「ケトン体を測定する試験紙(検査紙)を下さい」と正確に注文する必要があります。
糖尿病検査=糖の検査と勘違いされることがあるようです。
またこの試験紙にはいくつかタイプがあり高性能な物では他の物質も同時に測定出来ます。
ただここではケトン体だけ量れればいいのでシンプルなものでいいでしょう。
高性能な物はその分高くなります。
ダイエットにおいてケトン体は大事な指標になります。
綺麗になるためにダイエットをしているのに体を壊してしまったり、変な体臭がするようになれば本末転倒です。
やり過ぎには要注意です
ケトン体というのはあくまで緊急時のためのシステムです。