退職金とは退職した労働者に支払われる金銭のことです。
長年勤めた会社を退職しセカンドライフを送るときに大切な資金となります。
そんな退職金ですが一時金で一括で受け取るか、年金方式で受け取るか私たちが決めることになります。
退職金とはそもそも何か、一時金と年金で受け取るのはどちらがお得か?紹介します。
退職金とは
そもそも退職金というと一括でどさっともらえるイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
退職金とは賃金の後払いというのが本質で終身雇用制が基本となっていた日本では永年勤続を推奨する意味合いが強いものでした。
ですので退職金といえば一括支払いが基本となってきます。
あまり聞き慣れないかもしれませんが、企業年金制度というものが存在します。
日本では多くの会社でこの企業年金制度を活用しています。
企業年金制度とは退職金を外部の会社で積み立てて運用するシステムとなっています。
この企業年金制度も元は退職金の積み立てなので「退職金」として扱われ、一時金と年金で受け取る選択が出来るのは主にこちらの制度となります。
少しややこしいのでまとめます。
・退職金は基本的に一時金で一括受け取り
・企業年金制度で運用した退職金は年金と一時金で選択できる
退職金 一時金と年金どっちがお得?
企業年金制度で運用した退職金の受け取り方を選択できることはわかりました。
ではどちらの受け取り方の方がお得なのでしょうか?
一概にどちらがお得とは言えませんが、より優遇されているのは一時金で一括受け取りでしょう。
一時金として受け取る場合のメリットとして「退職所得控除」という税金の優遇処置が取られています。
退職金控除額計算式
勤続年数20年以下 40万円×勤続年数
勤続年数20年超 800万+70×(勤続年数-20年)
このように非常に大きな控除を受けることが出来、大学新卒60歳定年(勤続38年)では2060万円の控除を受けることが出来ます。
またこの控除枠を超えた分の2分の1が課税対象となるため税負担はかなり軽減されます。
このように一時金での一括受け取りは非常に優遇されています。
一方年金方式で受け取る場合、受け取った所得を雑所得として公的年金と合算して税金の計算を行います。
控除枠が設定されていますが、公的年金との合算で計算するため税制面では少し不利となります。
年金方式のメリットは
では年金方式のメリットはないのかというとそうではありません。
年金方式の場合受け取る元本を預けたままなので運用益が発生します。
最終的には税制面で優遇された一括受け取りと同じくらいの金額を受け取れるケースもあるようです。
なので「年金方式の方が損になる」とは言い切れないのです。
額面上の問題以外の問題もあります。
一括受け取りでは宝くじに当たったような大きなお金を自分で管理しなくてはなりません。
憧れのあの車、行きたかったあの国、欲しかったあの家電…
これらをすぐにでも入手できるお金が手元に存在することになるのです。
また知識がない状態で投資を行い大金を運用したばかりに大変な目に合われた方もいます。
受け取れる金額が多少減っても年金として確実に受け取れる年金方式にも大きなメリットがあることがわかります。
退職金の制度は会社によって異なります。
もし今回紹介したように一時金か年金受け取りを選択できる場合には、この記事も参考に家族とよく相談して一括で受け取る際には必ず老後の生活にいくらくらい必要かシュミレーションしてみることが大切です。
退職金のある程度の使い方を決めてしまってもいいでしょう。
飯田和哉
年金の受け取りの法が、一括でうけとるより、年間で、約10万円
市民税、健康保険、介護保険を、合計で多く払うことになったの
4年、年金でもらい、そのあとは、一括でもらいました。
管理人
飯田様コメントありがとうございます。
受け取り方法を工夫されて約10万円節約なさったのですね。
素晴らしいことだと思います。
控除枠がある一方で所得税住民税はかかりますからね。