ストレスコントロールはストレス社会の現代において大切な技能の1つです。
そもそも人によってある出来事や会話に対しての捉え方や感じ方は違ってきます。
全く同じ出来事や会話でもある人は嬉しさや面白さを感じ、別の人は不愉快に感じることもあります。
この違いを生み出すのがある出来事をどのように考えて受け止めるかという思考の部分です。
出来事と感情の間の考え方ということです。
その中で陥りやすい考え方のクセが二分割思考と呼ばれるものです。
二分割思考とはどのようなものなのか見ていきましょう。
二分割思考とは
二分割思考とは両極端な考え方、2つだけに分別して考える思考のクセのことです。
好きか嫌いか、味方か敵か、成功か失敗か、100か0か
このように両極端に考えるのが二分割思考です。
これがどうストレスコントロールに繋がるのか。
例えばレシートは欲しくない人がいるとします。
買い物をした時に商品と共に袋に入れられてしまったらどうでしょう。
自分で捨てればいいだけかもしれませんが、気分は悪くなるかもしれません。
その結果、あのお店は最悪だ、もう2度と行かないと考えてしまうかもしれませんね。
あるいは自分が信頼する同僚から言われたさりげない一言を悪く捉えればどうでしょう。
裏切られた、もう話すのはやめよう、あの人は敵だ
1つの出来事を両極端に考えてマイナスの感情を生み出してしまうのが二分割思考です。
常にこんな思考を繰り返してマイナスの感情を生み出していればストレスがたまるのも当然ですね。
また少し厄介のなのが他人だけでなく自分にも適用される点です。
書類の文字がちょっと曲がってしまった。
形式上あるいは人から見たら全く問題が無くても、はい失敗0点やり直しと考えてしまいます。
出来事を受けてダイレクトに感情になるのならこんなに素直な人もいないでしょう。
多少は間に思考が入って感情をコントロールしますが、二分割思考は白黒はっきりと考えるためにマイナスの感情を多く生み出してしまいます。
二分割思考への対処法
二分割思考は自分勝手とは違います。
相手を思いやり相手の立場で考えようというのはナンセンスです。
自分にもこの思考のクセは適用されるわけですからね。
二分割思考への対処法としては0か100ではなく70など間を考えるといいのでしょう。
自分の仕事は全て完璧で100点だという人は70点の仕事は出来ません。
常に100点なのでどのくらい手を抜けば70点になるかわかりませんからね。
しかし二分割思考を持つ人は100点と0点、2つの明確な数字を持っています。
中間よりちょっといいくらいなら70点かなとちゃんと調整出来るはずなんです。
二分割思考で考えそうになったら間も考えるようにしましょう。
先ほどのレシートの例でしたら、「確かに袋には入っていたけど煩わしいやり取りなしで済んだな、接客も良かったし60点くらいかな」
0点だったのが60点になればこの60点分だけマイナスの感情も減るはずです。
二分割思考は出来事を受けて常に働く思考のクセですから、こうやって少しずつでもマイナスの感情を減らしていくと積もり積もって大きな違いをもたらします。
ちょっと考え方や捉え方が極端かなと心当たりがある方は、このように中間を意識して数字をつけてバロメーター化してもいいかもしれません。
好きか嫌いかではなく、まあ好き、嫌いではないなど間の選択肢を増やしてあげましょう。
ストレスを大きく減らせるかもしれませんよ。