パスワードは私たちの情報を守る大切な鍵です。
しかし最近ではパスワードの流出や不正アクセスのニュースが後を絶ちません。
一方でこの大事なパスワードが疎かになっている人も多いようです。
流失したパスワードで多かったのは「123456」や「11111」など非常に単純なものが多かったと聞いたことがあります。
私もパスワードを忘れてしまうことはあるので気持ちはわかりますが、大切な情報やお金を守るためにもぜひ見直してほしいと思います。
そこでこの機会にパスワードを見直す3つのヒントをご紹介いたします。
リスクによって振り分けよう
先ほど取り上げたような単純なパスワードを使用していなくても、使い回している人は意外といらっしゃるのではないでしょうか?
かく言う私もパスワードを使い回していました。
しかしこれは危険なのでやめましょう。
万が一パスワードが1つでも突破されたら芋づる式に全てのサイトへアクセスが可能になってしまいます。
銀行やクレジットカードのサイトにアクセスされれば情報だけでなくお金も根こそぎ取られてしまう危険があります。
そこで1つ目のヒントはリスクによって振り分けようというものです。
パスワードを3つくらいなら覚えておくのも簡単です。
簡単な図を作ってみました。
例えばポイントサイトのパスワードが突破されるリスクとネットバンクのパスワードが突破されるリスクは違うはずです。
そこでパスワードが必要なサイトを例えば3つに分類して、リスクに応じて3つのパスワードを使い回せば万が一ポイントサイトのパスワードが突破されてもネットバンクは無事という訳です。
本当は全てのサイトで違うパスワードを使う方が安全でしょう。
ただ忘れてしまっても意味がないわけです。
全てのサイトで1つのパスワードを使い回すくらいなら3つのパスワードを使い分けた方がずっと安全です。
パスワードの強度は大文字小文字数字特殊文字が混じった長いものほど強くなります。
より強いものをリスクの高いものに使用しましょう。
なおリスクの捉え方ですがクレジットカードが紐付された通販サイトは当然リスクが高いですし、大したやりとりをしていないフリーメールのリスクは低いでしょう。
人によって違うと思うので上の図はあくまで1例です。
比較的簡単に出来るセキュリティ対策がこのリスクによって使い分ける考え方です。
マスターキーという考え方
でもパスワードの使い回しは抵抗があるという人もいるはずです。
確かに使い回しは1つでも突破されたら芋づる式に突破されるリスクがあります。
そこで2つ目のヒントとして紹介するのがマスターキーと言う考え方です。
こちらも図をご用意しました。
つまりマスターキーとなるパスワードを考えた上でサイトごとに文字列を追加して全てのサイトで違うパスワードを使うというやり方です。
これならば1つのサイトが突破されても違うサイトのパスワードはわかりません。
またマスターキーを1つ覚えておけばいいので楽ですね。
サイトごとにルールを決めて文字列を追加すればそう簡単には忘れないでしょう。
例えばサイトAだったらマスターキー+Aと言った具合ですね。
マスターキーに追加する文字列をルールを決めて複雑にすればパスワードの強度は1つ1つのサイトで強力なものとなります。
ただ万が一マスターキーが割れてしまうと途端に全てのサイトが危険に晒されます。
例えば図のようにマスターキー5ケタ+文字列が多くて3ケタだとマスターキーが分かってしまえばあとは多くて3ケタの文字列を解くだけでアクセスされてしまいます。
2つ以上のパスワードが流失すると弱いのがマスターキー型のパスワードです。
合わせ技ならデメリットを抑えられる
それぞれメリットもあります。
しかしリスクによって使い分ける方法ではリスクが高いサイトのパスワードが1つ流失すれば芋づる式に危険に晒されます。
マスターキーはマスターキーが割れれば全てのサイトが危険に晒されるというデメリットがあります。
そこで3つ目のヒントは合わせ技です。
つまりリスクによってマスターキーを使い分けるという方法です。
基本的に覚えておくパスワードはマスターキーを3つだけなので忘れにくいでしょう。
マスターキーに加える文字列のルールを決めておけば、全てのサイトで違うパスワードを使用することが出来ます。
また万が一1つのパスワードが流失しても被害は1つのサイトで喰い止められます。
最悪のパターンで2つ流失した場合にも違うマスターキーを使ったパスワードなら2つのサイトだけで喰い止められます。
覚えるのが少し大変になってしまいますが、前の2つのヒントのデメリットを抑えて強力なパスワードで情報が守られることになります。
以上3つのヒントを紹介しました。
本当は合わせ技がベストだと思いますが、他の2つでも取り入れればセキュリティ対策には効果があると思います。
大切な情報を守るためぜひ参考にしてください。